ファクタリングについて

ファクタリングとは、顧客となる企業などの売掛金を担当会社が買い取るもので、償還請求権は一切発生しないものです。別の言い方をすれば、顧客企業が保有する売掛金を債権として担当会社が譲り受けるわけで、顧客は売掛金の支払期日前に現金なり資金を手にする事が出来るわけです。売掛金の早期資金化によりキャッシュフローの改善がはかれるので、より戦略的な経営ができるといえます。その際、銀行借り入れのように担保が取られることもないので、より低いリスクで運営できるわけです。

もし仮に、売掛金の相手が返済不能となっても、ファクタリング契約上は顧客側には支払い義務が生じません。あくまで、ファクタリング事業会社が売掛金の回収リスクを負う事になります。その分、顧客企業は安定した資金調達ができるので、企業経営に必要なリスクマネジメントを充分満たす事ができるといえます。加えて、償還請求権が伴なっていないので、ファクタリンクによる資金調達は貸借対照表上負債にならないので安心です。

そもそもファクタリングという資金調達の手法は、20世紀の初頭にかけてアメリカで生み出されたものです。日本でこの手法が取り入れられるようになったのは、1970年代になってからで、大手企業や銀行関連のファクタリング事業会社が設立しました。とは言え、日本では欧米ほどには、この手法は普及しませんでした。その原因としては、売掛金の相手側に対する信用調査を行える部門が発達していなかった事に加え、日本では手形取引の習慣が浸透していたからです。

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